「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」発売記念カウントダウンインタビュー<第11回>ジェイコブ・アンダーソン&ジョー・デンプシー編

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海外ドラマ史上最高傑作と称された「ゲーム・オブ・スローンズ」。今年2019年12月4日(水)には「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」のブルーレイ&DVDが発売、同日には、特別仕様 豪華ボックス コンプリート・コレクションも発売されます。
この発売を記念して、キャストのスペシャルインタビューを毎日お届けする「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」カウントダウン・インタビュー企画。11日目となる今回は、グレイ・ワームジェイコブ・アンダーソンジェンドリージョー・デンプシーのインタビューをお届けします。

JA:ジェイコブ・アンダーソン(グレイ・ワーム)
JD:ジョー・デンプシー(ジェンドリー)

—振り返ってみられて、あなたにとってのベスト・エピソードは?
JA:「落とし子の戦い」(第六章 第9話)が良かった。あのエピソードで僕は2人の喉を掻き切るんだけれど、そのシーンの撮影で、「これはなんてクレイジーなシーンなんだ!」と思ったものだ。ミゲル(・サポチニク)監督と初めて一緒に仕事をしたんだけれど、「この男はすごい!」と思ったよ。それが「落とし子の戦い」という、エピソードだった。その時が初めてではなかったけれど、あれを観て「僕がこれに出演しているなんて、一体どういうことだ?これはすごいことだ」と実感した。そしてそのエピソードの終わりで僕は打ちのめされた。クレジットで僕の名前が出てきた時、「まさか!こんなすごい社会現象みたいになった作品に僕が関わっているなんて、あり得ない!」と思ったんだ。あそこまで容赦ない、様々なレイヤーで構成された大作の1時間をそれまで観たことはなかったね。僕はミゲル・サポチニク監督の大ファンなんだよ。あれ、彼の名字、僕ちゃんと言えていた?

JD:大丈夫だったよ。

JA:なら、いいや。


 

JD:それに異論を唱える者はいないだろう。このシリーズの成功の大きな要因の1つは、目を見張るようなセットとキャラクターによって導かれるシーンのバランスだと思う。2人が部屋で話しているというだけのシーンが大好きなんだけれど、そういうバランスを巧く取るというのが鍵を握るのだといつも思うよ。それはとても重要だけど、「落とし子の戦い」(第六章 第9話)のような大掛かりなセットの回も素晴らしい。それは「ブラックウォーターの戦い」」(第二章 第9話)で始まったわけだけれど、その後「堅牢な家」(第五章 第8話)、「落とし子の戦い」と続いていった。そして「壁の向こう」(第七章 第6話)もそうだったね。確か第七章第5話の「イーストウォッチ」だったと思う。テレビ史上の快挙の一つであり、「ゲーム・オブ・スローンズ」がテレビ界の限界に挑戦したということこそ、この番組の遺産の1つではないかと思うよ。その象徴が「落とし子の戦い」なのだと未だに思うね。

—それでは最終章をどのようにしてご覧になる予定ですか?
JD:友達と一緒にだ。

JA:まだそれについては考えていないよ。僕はきっと観ないだろうね。サー・パウンス(トメンの飼い猫)は出てこないらしいから。それは嫌だよ。そうでないならきっと良い作品になるわけがない。分かるかい?こういうのをインタビューで言うべきではないのだろうが、これはちょっと…なーんて、それは冗談だ。どうだろうね。僕はパーティは好きではない。自分の姿を観るのもあまり好きではない。友達が見事に演じる様子は観たいし、彼らの努力が実を結ぶ様子が観られるわけだからそれだけで観なくなるというわけではないけれどね。

JD:自分が出ている箇所を早送りすればいいんだ。僕は僕以外の人の箇所を早送りする(笑)。自分のところだけ観るんだ。

JA:自宅で妻と犬と一緒に観るだろうね。特に大きな計画はない。つまらない答えだよね。謝るよ。ジョーさえ良ければ、彼と一緒に観る。

JD:第二章、第三章の頃から人気がでてきて、僕たちはそれに気づいていたが、その頃アメリカに渡ると、「ゲーム・オブ・スローンズ」試写パーティが流行っていると言われたものだ。

JA:観るのは楽しいだろうね。最終章が解禁になったら、ツイッターを見ていたいと思う。ショックと驚きが満載だから、そういうツイートを見ているのは楽しいと思うよ。

JD:笑える場面も多いよ。

JA:そうだね。

JD:今年はホームコメディだ。

JA:そう、あれは不思議な展開だったね。

JD:それでも上手く行ったよ。

JA:そうだね(笑)。

—ショックと言えば、最も悲しい、もしくは最も清々した死は何でしたか?
JD:興味深い質問だね。「ゲーム・オブ・スローンズ」は死者数が多いものだが、そう願っていても、天罰が下るのには時間がかかるものだ。僕にとってはジョフリー・バラシオンが怒りを感じさせるキャラクターだった。それは僕もそうだし、回りの人もみなそうだったけれどね。それはひとえにジョフリーを演じたジャック・グリーソンがいかに優れた役者であるかということの証明だと思うが、その当時は僕の回りの誰もが彼を通りで見かけたら、倒してやりたいと思っていた。ただ、毎回誰かの死を望む度に、それを後悔することになる。なぜならそれほど強い感情を持つようになるということは、それなりの理由があるからだ。それは彼らが観ていて素晴らしいからなんだ。素晴らしい悪役が死ぬ度に、その後少しの間、喪失感が感じられる。そしてすぐ後にまた別の誰かを憎むことになる。

JA:僕はタイウィン・ラニスターがトイレで殺されたのに満足感を味わったよ。倒すことが不可能な人物のように思えた。

JD:そしてそれがチャールズ・ダンスだから。
 

JA:そう、チャールズ・ダンスだからなんだ。

JD:彼がトイレで死ぬ。

JA:彼は世界中で一番邪悪な人物で、とても仰々しい。自分が素晴らしいと思っている。そんな彼がトイレで石弓に撃たれる。これはなかなか良いものだと思うね。

JD:下手くそな撃ち方だったけれどね。

—最も悲しかったのはどれでしたか?
JA:ネッド・スタークだと思う。いや、視覚的に最も胸が張り裂けそうだったのは「キャスタミアの雨」のエピソードだった。

JD:スタニスの娘のシリーン・バラシオンの死は悲惨だったと未だに思うよ。スクリーン上のバイオレンスに感覚が鈍りがちだが、「ゲーム・オブ・スローンズ」ではあまりにも多いので、それは特に顕著だ。それでもあれは理屈抜きに僕の心の中からずっと消えなかった。あの時点ではケリー(・イングラム)のことは知らなかったので、パーソナルな絆はなかったのだけれど、それでもだからこそあれには胸を打たれたよ。

—シリーズを通して振り返ってみられて、撮影が最も大変だったのはどの章でしたか?
JA:僕は少しあった恐怖症を今シーズンで克服した。

—それは何でしたか?
JA:それが何であるかは言えないんだが、今年の撮影で僕は怖いことがあった。それでも衣装を身に付け、50人もの人々がカメラ、機材を持って僕に神経を集中させる。以上、だよ(笑)。

JD:ちょっと厄介な恐怖症だよね。僕は最近までカメラ恐怖症だった。

—あなたはいかがですか?
JD:ヒルのシーンは大変だったよ。撮影も長時間に渡るものだった。難しいということはなかったが、とにかく時間がかかった。それから「壁の向こう」(第七章 第6話)のアイスランド・ロケも過酷だった。昨日もその話をしていたんだけれど、冬だったのでアイスランドでは日照時間があまり長くない。そこで撮影時間のほとんどで、歩いているところ、話しているところなど、とにかく撮れるものをどんどん撮っていった。それが最後の30分となるまで延々に続く。そして僕以外は撮影終了となる。僕はそこから来た道を逆に向かって走って戻らなければならなかった。しかもそれを最後のところにつなげて使うために、5回も繰り返すんだ。アイスランドだから凍え死ぬほど寒く、走り始めると今度は暑くなる。「ゲーム・オブ・スローンズ」には心地よい温度というものはない。

—これらキャラクターにお別れを言うことに対してどう思われますか?また、キャラクターはシーズンを通してどう変わっていきましたか?
JD:ジェンドリーの旅路は終始、発見の旅だったと思う。浮き沈みを経験したキャラクターは他にもたくさんいるが、彼のように精神的にあそこまで様々なことを経験し、世界が大きく開かれていったのは稀だ。彼自身が狭いと感じていた極端に限られた世界から始まり、それが何かは自分でも分かっていなかったが、壮大な何かに関わっていきたいと思っていた。ただ、それが何であるか、そしてどうやったらそれに関わっていくことができるのかは、さっぱり分からなかった。恐らくそれを実現させる術もなかったのだろう。そこから彼自身とは誰なのかを見せられただけでなく、そこに何があるのか、そして何がやってくるのかを教えられた。それは彼にとって驚愕だったのだろう。成長しなければならなかったんだ。

JA:この番組はストーリーが見事だよね。キャラクターも素晴らしい。

JD:そうだね。そういうのをこれまでもやってきた。

JA:グレイ・ワームは、始まった当初は気が付かなかったんだが、「このキャラクターはいつまでいるか分からない。今シーズンだけで消えるかもしれない」と思っていた。穢れなき軍団(アンサリード)に人間的な側面を見せたかっただけだった。これについてはずっと話してきたことだが、この物語を演じることができて光栄だと思っている。グレイ・ワームの物語は、ある意味ミッサンデイの物語と似たところがある。トラウマによって壊れてしまい、ロボットになってしまったような人物をどうやって立ち直らせるのか、そんな人物を戦士という立場を超えて大きな世界で普通に機能するようにどうやって人間であることを学んでいくんだということだ。僕はこの番組で殆どの場合無表情だが、そういった側面を演じ、そこまでそれを追求できるかというのをとても楽しんだんだ。時には少し戻さなければならないこともあり、どう映るかというのを考えなければならなかった。こういうのはあまりこれまでなかったと思うんだ。

「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」
12月4日(水)ブルーレイ&DVD 発売! 

■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ 最終章 ブルーレイ コンプリート・ボックス ¥11,818 +税
■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ 最終章 DVD コンプリート・ボックス ¥10,000 +税
■レンタル ブルーレイ&DVD Vol.1~5 ※Vol.1 のみ2話収録

「ゲーム・オブ・スローンズ」コンプリート・コレクション&コンプリート・シリーズ 12 月4日(水) ブルーレイ&DVD 発売


■【300 セット限定生産】特別仕様 豪華ボックス ゲーム・オブ・スローンズ<第一章~最終章> ブルーレイ コンプリート・コレクション ¥72,727+税


■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ<第一章~最終章> ブルーレイ コンプリート・シリーズ ¥42,727+税
■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ<第一章~最終章> DVD コンプリート・シリーズ ¥34,545+税

<ゲーム・オブ・スローンズ 公式サイト>
http://www.gameofthrones.jp 
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

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※R-15:本作には、一部に15 歳未満の鑑賞には不適切な表現が含まれています。

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