「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」発売記念カウントダウンインタビュー<第3回>ハンナ・マリー&ジョン・ブラッドリー編

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海外ドラマ史上最高傑作と称された「ゲーム・オブ・スローンズ」。今年2019年12月4日(水)には「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」のブルーレイ&DVDが発売、同日には、特別仕様 豪華ボックス コンプリート・コレクションも発売されます。
この発売を記念して、キャストのスペシャルインタビューを毎日お届けする「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」カウントダウン・インタビュー企画。三日目となる今回は、ジリハンナ・マリーサムウェル・ターリージョン・ブラッドリーのインタビューをお届けします。

HM:ハンナ・マリー(ジリ)
JB:ジョン・ブラッドリー(サムウェル・ターリー)

—「ゲーム・オブ・スローンズ」が終わった今、いかがですか?
HM:実はまだこの作品のプレス・インタビューをやっているので、まだ続いているかのように感じるわ。まるで「また来年戻って再開する」かのようね。遂に終わってしまったのだと実感が湧くには、まだ時間がかかりそうよ。

JB:僕たち個人的には、今後、一緒にインタビューのために会う機会がある限り、そのような感覚を絶やさないでいられるだろう。全員が一堂に会する機会は今後少なくなってしまうというのが分かっているので、みんな一生懸命になる。キットに言われたことを覚えているんだが、彼は夜遅くにかなり熱い話をすることがあり、そんな彼に「僕たちは友達付き合いを続けてきたこれまでずっと、「ゲーム・オブ・スローンズ」があるからというのを言い訳にしていつも会っていたわけだが、撮影が終わった時こそ、僕らの友情のために努力しなければならず、友情が続いていくことをどれだけ求めているかが分かると言われた。それは本当だと思うんだ。僕が育んできた友情は、会う理由がなくなってしまっても乗り越えることができるほど強いものだと思う。自分があまり楽しめないと感じる仕事をしていたとしたら、もしくは世界のどこかで何かをやっていて「ゲーム・オブ・スローンズ」が恋しくなったとしたら、「少なくとも、またキットやハンナに会える」とか「デヴィッド(・ベニオフ)とダン(D・B・ワイス)に会える」と思えるとほっとするものだったし、自分がよく知る、心地よい仕事環境にまた戻っていくことができると思えるのは良いものだったが、今ではそれがなくなってしまったので、悲しいと感じるよ。

—「ゲーム・オブ・スローンズ」の初日のことは覚えていらっしゃいますか?
HM:ええ、ベルファストに到着し、ジョンと一緒にリハーサルをやったのを覚えているわ。彼と会ったのはそれが初めてだった。それから私とジョンとキットで一緒にディナーに出かけたのは良かったわ。それからジョー・デンプシーは私の最初の仕事(英国のTVシリーズ「スキンズ」)で共演したことから既に友人だったので、一緒に飲みに行ったわ。「ここベルファストに既に友達がいる」と思えたので、あれは良かったわね。私にとっての撮影初日は第二章でゴースト(ジョン・スノウのダイアウルフ)がやってきて、リスを持っていた私の匂いを嗅ぐので怖がっていると、サムが追い払ってくれるというシーンの撮影だった。グリーンスクリーンで演じるのはそれが初めてだったのだけれど、犬の代わりに棒の先にボールが付いたものに向かって演じるというのは調子が狂ってしまうものだったわ(笑)。デヴィッド(・ベニオフ)とダン(D・B・ワイス)とはオーディションで会っていて、彼らは偉大なプロデューサーなので、すぐハリウッドに帰ってしまうからもう2度と会うことはないだろうと思っていたのだけれど、そんな彼らがそこにいたのでとても驚いたのを覚えているわ。彼らは現場にいて、とても友好的で、2人がいかにこの作品にすべてを捧げているのかということに気付いたの。それ以降、彼らは毎日現場にいたわ。それからジョンとの初めてのリハーサルが素晴らしかったことも覚えているの。私にとってベルファストでの初日の晩、あるシーンでの演技をしていて、監督から「君たちのキャラクターは羽が折れた2羽の鳥のようで、2人が出会った時に初めて、もしかしたら飛べるかもしれないと気づく」という素敵な言葉を頂いたの。

—その時点ではどのようなことを期待していましたか?この作品にどれだけの期間、出演することになるのだろうと思われましたか?
HM:1シーズン以上続くテレビシリーズというのは稀で、この役のオファーがあった時、第二章のいくつかのエピソードの後、第三章では大きな役どころとなるとは言われていたけれど、第三章以降のことは誰にも何も言われなかった。私は第三章のことですら、あまり考えてはいなかったの。「それだけの期間、撮影して、その後は別のことをしよう」と思っていたのだけれど、少しだけその世界に足を踏み入れるのは楽しかったし、自分の人生においてそこまで大きな部分を占めることになるとは思ってもいなかった。

JB:僕も初日のことは覚えているよ。かなり前のことで、2010年8月のことだった。僕にとってのこの作品の初日だった上、ドラマのセットで仕事をするのはそれが初めてだったので、スケール感に圧倒されたのを思い出すね。テレビの撮影がどういう仕組みになっているのかも知らなかった。僕は舞台役者になるための舞台ベースの演劇学校で訓練を受けたので、3年間の訓練の中で、カメラのトレーニングはわずか3時間ほどだけだった。つまり僕にとってカメラの前で演技をする4時間目以降は、「ゲーム・オブ・スローンズ」の最初の1時間だったんだ。そこに何人くらい人がいたかや、セットがいかに体感的なのか、そしてプロダクション・バリューについてなどを考え、「僕は今どうしたらいいんだ?」と思った。本当に手探りだったんだ。「僕はオーディションをしたし、彼らは僕に何ができるかを知っていて、僕がこの役を演じられると信じてくれている。だからこれまで演劇学校でやってきたような演技をやれば良いだけなのだろうか?」と思ったんだ。最後に演じたのは、100人を前にした、演劇学校最後の年、3年生の時のことだったが、「あの時と同じなのだろうか?それとも少し異なる演技をするべきなのか?彼らのことをがっかりさせることにならなければ良いけれど」と思った。あのセットに初めて足を踏み入れた時、「ここにはかなり高いレベルで仕事をしている人々が大勢いる。そんな中に僕が自分らしさを維持できたら」と思った。というのもカメラが回り出した時、僕にそれが可能かどうかなんて分からなかったからだ。そして1日が長く、その日何時間位(撮影が)続くのかは不明だった。まるで困難な境遇に放り出されたかのように感じた。このような巨大なスケールの作品が僕にとっての初日で、デヴィッドとダンが自分に信頼を寄せてくれたわけだから、「カメラが回り始めたら、その恩返しをしなければならない」と思っていた。

そしてその瞬間、僕にとっての演技、そして自分と演技の関係が突如、変化しなければならなかったのだと思う。それまでとは異なる理由で演技をするようになったんだ。何よりもまず生計を立てるために演技をしたが、それと同時にハードルがかなり高くなった。わずか数ヶ月前、同じセリフを言っていた時と、それを言う理由が変わってきたと感じたんだ。それは時と共に良くなっていったけれど、当初は確信が持てなかった。

—それでは撮影最終日についてお話しましょう。記念に額縁に入った絵コンテを貰いましたか?
HM:ええ、私の絵コンテは第三章のホワイト・ウォーカーの襲撃で、あれは私達が誇りに思っているもので、重要な意味を持つ素晴らしいシーンなの。ダンとデヴィッドがその絵コンテを贈呈してくれて、その後、スピーチがあった。それはとてもパーソナルで心が込もったものだったのだけど、彼らの言葉はその額縁の裏に書かれていたの。

—それはあなたのご自宅の特別な場所に置かれるのですね?
HM:私は現在ロサンゼルス在住なので、実はその絵コンテは両親の家に置いてあるの。デヴィッドとダンは、素晴らしい人達で、彼らが言ってくれた言葉はすべて私にとって重要な意味を持つの。ウィッグを取りたくないと思ったのを覚えているわ。

—なぜですか?そうしてしまうと、ご自分のキャラクターについてお別れを言うことになるからなのでしょうか?
HM:そう、朝、カツラを着ける時、私のヘアを担当してくれたローラに、「これが最後ね」と言うと、「そんなこと言わないで」と言われたのを覚えているわ。それはクルーにとっても終りが来ることを意味していたので、それについて考えたくはなかったのね。様々なお別れがあって、クルーにとっては役者の最終日が訪れる度に、それらが節目となり、彼らにとっての最後も近づいているということを感じていたのでしょうね。その数カ月後に私は写真撮影のためベルファストに戻らなくてはならず、またウィッグを着けたの(笑)。あの頃、私は「ゲーム・オブ・スローン」の終わりが来るのをなるべく遅らせようとしていたの。そして遂にホテルに戻った時、とても非現実的な感じだった。

JB:僕の絵コンテも同じだったが、これはずっと大切にするよ。ちょっと残念なのは、ダンとデヴィッドが額縁の裏にその言葉を書いたため、壁にかけるとそれが見えないということだ(笑)雛形があって、お世辞やインスパイアされるような感動的な引用文が使われるといったものでもなく、とてもパーソナルなスピーチで、僕たち1人1人に合わせて、その瞬間僕たちそれぞれが特別だと感じられるようにしてくれたんだ。デヴィッドとダンは、僕たちには価値があるのだと常に感じさせてくれて、初日から最終日の最後の瞬間までずっと、コラボレーションだと思わせてくれた。すべてにおいて自分が重要なのだと感じられたんだ。2人と一緒に出かけたことがあるんだが、お勘定ということだけでなく、時間や誰とでも友達になるという意味で、彼らはとても寛大だ。僕は彼らと出かけたが、セカンド・アシスタント・ディレクター、俳優たち数人、ヘア、メイクアップなど、クルーも交えてという日もあった。その中の誰かがデヴィッドとダンに、「あなたたちは何をするのか?」と尋ねると、決まって「君たちと一緒に仕事をする」と言ったものだ。それこそが正に彼らが僕たちに感じさせてくれたことだった。誰もが各々の役割を担っていて、能力が許す限り常に最高を目指していると認識している。誰もがそれに向かって努力している。何百人もの人々で家族のような雰囲気を作っているんだ。

—オーディエンスは最終章をどう思うでしょうか?
HM:きっと大反響よ。彼らの反応は素晴らしいものとなるでしょう。

JB:僕もそう思うよ。

HM:世界中の人に観てもらえるのが嬉しいわ。自分以外のところも観たいので、待ちきれないわ。それについて他の人々と話すことができるというのも楽しみよ。

—長年に渡って、この作品はこれまで大きなサプライズやショックを提供してきました。最終章にはより大きなサプライズがあるのでしょうか?

JB:もちろんさ。僕たちはこれまでずっとオーディエンスに対して挑戦し続けてきたし、保守的になったことは決してなかった。「そう起こって欲しくない」というものの中の最も良い例として印象的だったのはネッド・スタークの死や、レッド・ウェディングといったことだった。そしてもちろん僕たちはそんなことが起きてほしくないと思うわけで、ネッド・スタークにも最後まで生き延びてほしかったし、ミシェル・フェアリー演じるキャトリン(・スターク)やペドロ・パスカル演じるオベリン・マーテルもまた然り、ずっと出演してほしかった(笑)。そしてそうなると「ノー!」となる。ただ、この作品がどう感じさせてくれるかについて考えてみると、そういうのが必要であることが分かり、オーディエンスからそこまでの理屈抜きの反応を引き出すというのが、この作品がここまで大成功を収めた理由だ。それをこの最終章でもまたやっている。決して人々にとって簡単なものにはしないよ。

—それは全シリーズの最終章もそうなのですか?ジョージ・R・R・マーティンは「ほろ苦い」という表現をされていましたが、あなたはどのように表現されますか?
JB:初めてそのエンディングを読んだ時、最後に全く異なるトーンで脱線していき、人々をがっかりさせてしまうといったことがないと知って僕はほっとしたんだ。この作品は、原作の精神に忠実で、それは最後の瞬間までずっとそうだった。

—本作の展開についてまわりからよく聞かれますか?
HM:そうでもないわ。私の場合はその逆がよく起こり、「お願いだからどうなるか言わないで」と言われるの。

JB:エンディングについて、単に「はい、こういう風にして終わる」と言ったとしたら、それを正当に扱うことにはならない。なぜなら最終章の全6話を通して、最もふわさしいエンディングに向けてすべてが展開していくからだ。最終章について言えるのは、これまで僕たちはいつだって急ぎ足で進めることなどなく、妥当な時間が与えられてきたということだ。戦のシーンを重要なものとしたのは、それがそこに至るまでの出来事の結果であり、シネマチックに見せるための戦ではない。そこに至るまでのクライマックスであり、政治的策略、そしてそれらを取り巻くキャラクター達の関係なんだ。これまで僕たちは根拠もなくやってきたことなどなく、エンディングだけを切り取って、その説明をしようとするのは公平ではないんだ。

「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」
12月4日(水)ブルーレイ&DVD 発売

■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ 最終章 ブルーレイ コンプリート・ボックス ¥11,818 +税
■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ 最終章 DVD コンプリート・ボックス ¥10,000 +税
■レンタル ブルーレイ&DVD Vol.1~5 ※Vol.1 のみ2話収録

「ゲーム・オブ・スローンズ」コンプリート・コレクション&コンプリート・シリーズ 12 月4日(水) ブルーレイ&DVD 発売


■【300 セット限定生産】特別仕様 豪華ボックス ゲーム・オブ・スローンズ<第一章~最終章> ブルーレイ コンプリート・コレクション ¥72,727+税


■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ<第一章~最終章> ブルーレイ コンプリート・シリーズ ¥42,727+税
■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ<第一章~最終章> DVD コンプリート・シリーズ ¥34,545+税

<ゲーム・オブ・スローンズ 公式サイト>
http://www.gameofthrones.jp 
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

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※R-15:本作には、一部に15 歳未満の鑑賞には不適切な表現が含まれています。

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