「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」発売記念カウントダウンインタビュー<第7回>メイジー・ウィリアムズ&ソフィー・ターナー編

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海外ドラマ史上最高傑作と称された「ゲーム・オブ・スローンズ」。今年2019年12月4日(水)には「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」のブルーレイ&DVDが発売、同日には、特別仕様 豪華ボックス コンプリート・コレクションも発売されます。
この発売を記念して、キャストのスペシャルインタビューを毎日お届けする「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」カウントダウン・インタビュー企画。七日目となる今回は、アリア・スタークメイジー・ウィリアムズサンサ・スタークソフィー・ターナーのインタビューをお届けします。

MW:メイジー・ウィリアムズ(アリア・スターク)
ST:ソフィー・ターナー(サンサ・スターク)

—お2人の友情についてお聞きしたいのですが、もう10年もずっと友人でいらっしゃいますよね?どのようにして始まったのでしょうか?MW:「ゲーム・オブ・スローンズ」のケミストリー・オーディションで初めて会ったの。それまでに既にサンサ役2人とオーディションをやっていた。

ST:私は控室でその子達のことをじっと見ていたの。

MW:そう。彼女達は良かったけれど、ソフィーの番になったら私の世界が変わったわ。

ST:そうなの?

MW:意気投合したの。そのシーンは凄く良くて、私達の間には素晴らしいケミストリーがあった。とにかく楽しかったわ。それがきっとカメラにも伝わっていたはずよ。そんな感じだったわ。

ST:そんな感じだったわね。

MW:それが私達の友情の始まりだった。

ST:そうね。

—撮影最終日はいかがでしたか?ご自分が演じるキャラクターにお別れを言うというのはどれだけ辛いものだったのでしょうか?
ST:とても辛かったわ。

MW:そうね。携帯で最終章の撮影最後の数日間の写真を見てみると、とても懐かしいものね。最高に楽しい日々で、昨年はアイルランドで素晴らしい夏を過ごせた。最後の数週間、数ヶ月間は最高のお天気に恵まれ、誰もが陽気な気分になった。今回は長時間に渡る過酷な撮影だったけれど、そのご褒美があんな素晴らしいお天気とはね。セットでみんながアイスポップを食べていたのよ。

ST:そんなことはその時が初めてだったわね。

MW:衣装を脱ぎ捨て、サングラスを掛けて腰掛ける。大好きな仲間たちに囲まれて、最高に素晴らしい最終章の撮影を一緒にやっている。とにかく最高の雰囲気だった。これらの写真を見ると、その当時の感情が蘇ってくるの。鼻にかかった埃ですら愛おしく感じるわ。

ST:分かるわ。懐かしいわね。私は泥や雨が恋しく感じるようになったほど。

MW:衣装を着て汗だくになるとか、ね。

ST:そうそう、汗だくになって臭くなっちゃう。馬の糞が背中一帯についたりするんだもの。

MW:文字通り糞が、ね。

ST:そうなのよ。でも、とにかく最高の思い出ね。

MW:このTVシリーズほど生々しくてリアルな作品は他にはないかもしれない。

ST:TVシリーズとしては、ね。

MW:この作品はそれを目指していた。私達は確かにあの地にいて、あんな風に果てしなく広がる大地を目の当たりにして、とても美しいと思った。

ST:そうね。

MW:凍えるかと思うほど寒かったけれど、あそこまでの環境に身を置くというのは、撮影でしかないものよ。

ST:控室は輸送用のコンテナだった。

MW:その中に座っていると、ダヴォス役のリアムがやってきて「中で一本吸わせてくれ」と言うから、みんなで「駄目!」となった。

ST:「リアム!それは駄目よ!」と、ね(笑)。

MW:嫌なことでさえ、良い思い出となったわ。

ST:そう、良いものね。

MW:以上が今日私達が答えた中で、最も誠実な回答だったわ。
 

—素敵ですね。世界中で最もヒットしたTVシリーズの一員となるのは、お2人にとっていかがでしたでしょうか?ファンも大勢いるわけですが、そのような作品に参加されていかがでしたか?
MW:私は今でもまだ…。

ST:理解できないのよね。

MW:そう。

ST:私もそうよ。

MW:実感するのは難しいものね。視聴率など数字を知らされても、ファンがとても興奮して、コスプレしてくれたりしても、これが私達にとって全人生だったわけだから、客観的に外から見るというのが難しいものなの。私達はこれしか知らないから。(出演するのが)他の作品だったかもしれないし、それも大ヒットしたかもしれない。私は「ストレンジャー・シングス」のキャスト達とも仲が良いのだけれど、あの作品もまた爆発的にヒットした。俳優であれば誰もが体験することなのだと思うわ。「ゲーム・オブ・スローンズ」が空前のヒットとなったのは、とにかく最高にワクワクすることなのよ。

ST:共演者を、他の人達が見ているような目では見られないということもあるわ。「彼は私のお兄さん、彼女は妹、この人は親友」という風になるのだけれど、他の人にとっては素晴らしいキャラクター達だから、「会えて凄く嬉しい!」となるのでしょうけれど。

MW:そうなの。「彼らは実際にはどんな人なの?」とよく聞かれるけれど、私にとっては普通の友人なので、そういうのは分からないわ。

ST:そうね。

MW:ある人物についてイメージが作られると、(出会った時)彼らの瞳が興奮で輝き嬉しいものよ。ただ、そうは言っても、みんなと同様に私達も模索しているに過ぎないの。ここまで大ヒットしたということが、未だに信じられないけれど、私達にとっては今でもとても嬉しいことなの。

—ここまで大人気のTVシリーズですと、秘密を守るということにどれだけのプレッシャーを感じるものなのでしょうか?
MW:秘密を守ることもそうだけれど、上手く演じなくてはということもそうね。原作で私のキャラクターは素晴らしいので、第一章でみんなに私の演技を褒めてもらえたのは光栄に思っているけれど、その後がどんどん大変になっていった。様々な意見があるの。ただ、ストーリーを秘密にするということでは、どういうエンディングとなるか、私がどもりながらたどたどしく説明したところで絶対面白くは聞こえないもの。みんなに「なんだ」とがっかりされるから、このストーリーを守りたいと思うの。それに相応しい形でみんなに楽しんでもらえるように、その秘密を守りたいと思うわ。

ST:そうね。音楽、脚本など、最高の形で観てもらえるように、ね。

MW:それから涙と、ね。

ST:それからシネマトグラフィーも。

MW:炎と氷、美と破壊もそうよ。

—演じていてい最も楽しかったのはどのシーンでしたか?
MW:楽しい、か…。

ST:あまりにもたくさんあり過ぎるからね。

MW:そうなのよね。

ST:全員が集結するシーンはいつでも楽しいのは確かね。「ゲーム・オブ・スローンズ」のキャストたちは本当に笑えるからね。

MW:大掛かりなシーンだと大勢いるから、休憩時間が楽しいの。

ST:待ち時間がかなりあるからね。

MW:待ち時間が長いので、全身衣装を纏ってニンテンドースイッチをやっていたり、そういうのを見るのは面白いものよ。そんな些細なことが楽しかった。衣装姿でタバコとバナナを手にしているような写真が、私の携帯にたくさんあるの。最高に笑えるものよ。

—エピソードということで言うといかがでしょうか?あなたにとって全シリーズの中のベストエピソードとはどれですか?
MW:第六章の第10話ね。確かサーセイがセットを爆破するのは、第六章の第10話だったと思うけれど…。

ST:ああ、あれは第六章の第10話ね。

MW:あのエピソードは大好きよ。音楽も素晴らしいし、とにかくあのシーン全体が大好きなの。まるでイントロのようでもあるのだけれど、そうではなくて、エピソードの半分もの長さなの。瞬きをする間に30分も経っていて、あっという間になくなってしまう。その世界に没頭するの。それから音楽も最高ね。ピアノが使われたのはあの時が初めてだった。というのも、それまではその当時の楽器だけを用いてやるという意向だったので、いつも決まってストリングスやドラムが中心だったの。ところがあの回では初めてピアノが使われた。デヴィッド・ベニオフとダンD・B・ワイスはそれに大反対で「いやいや、それは駄目だ」と言っていた。ところがいろいろ試してみた結果、最終的にピアノでということになった。そこで、えーっと、あの人は何という名前だったかしら。ラミン!そう、作曲家のラミン・ジャヴァディは私のお気に入りで、彼が再び音楽を担当することになったのだけれど、とても美しいの。そして子どもたちの聖歌隊がとてもかわいかった。

—ソフィーさんはいかがですか?
ST:私のお気に入りのエピソードは「ブラックウォーターの戦い」(第二章 第9話)ね。私の生涯を通してあのような戦いのシーンは観たことがなかった。これまでのどんなものとも違っていた。エピソードの監督を務めたミゲル・サポチニクの物の見方はとてもユニークで、どのシーンもすべて大好きなの。

MW:「落とし子の戦い」(第六章 第9話)じゃないの?

ST:そう、「落とし子の戦い」だったわ。戦いが多すぎて…。私が言っているのは「落とし子の戦い」の方よ。

MT:落とし子たちにやられちゃうわね。

ST:そう、あいつら落し子たちに、ね。ただただ、見事に撮影されたと思うの。演出も、キットによる演技も何もかもが素晴らしいわ。

—シリーズを通して、サンサとアリアが興味深いキャラクターとして最も成長を遂げたと言えると思います。
MW:ありがとう。他のみんなにもそう言ってもらえると良いのだけれど。

—あなたご自身も一緒に成長していったのではないかと思いますが、女優としてこのようなキャラクターの進化についてどのように感じられますか?
ST:素晴らしかったわ。10年間も同じ役を演じるられる機会なんて他にある?信じられないわね。しかも13歳から22歳までね。

MW:誰かの娘役で、1話だけ出演するなどではなく。私達のストーリーがあって、独自のキャラクターだった。

ST:当初から、大人のような役だった。

MW:若い女の子がそうであるように、サンサやアリアというキャラクター達も自分自身を見つけていった。それは素晴らしいことだったわ。

ST:とても奥が深かった。

MW:この作品が私達をそう扱ってくれたの。デヴィッドとダンは私達2人のキャラクターを讃えようとしてくれた。こんな素晴らしい作品で、役者としてそのような機会を与えてもらえるというのは、稀なことよ。

—お2人のキャラクターはどう変化していったと思いますか?そしてそんな役とお別れしなければならないことについてはいかがですか?
ST:サンサは大きな変貌を遂げた。世界をバラ色のレンズを通して見ていたナイーブで純粋な女の子から、人生において想像を絶する苦難を経験してきた。囚われの身となり、いいように操られ、家族を奪われた後、強く、何事にも屈しない。堂々としていて、どんな困難をも乗り越え、誰とでもやり合える女性になった。そしてこのゲームにおいて、最も巧みに人を操ることができるようになったの。彼女のストーリーを、演じることができて光栄だったわ。

MW:アリアは痛い目にあって学んだと思う。サンサもそうだったわね。何を望むかということには気をつけなければならないものよ。何かを望むということに付随する代償には気をつけなければならない。戦いというのはエキサイティングで楽しいものだという考えだったけれど、アリアはそれによって永遠に影響されることになる。戦うことへの好奇心こそ、彼女の良いところだったけれど、もはや純粋ではいられなくなってしまった。そういったことを話すけれど、とても純粋なのが、アリアが人々から愛される理由だったのに、今では彼女ときたら…何かを企んでいるのよね。でもある意味、誰もが共感できることなのだと思うの。成長することで、自分の下す決断や、自分がいかなる人物になりたいかにおいて大胆になるものの、「ああ、時にはそういうのは得策ではないかもしれない」と気づく。彼女の幼い側面を演じるのが恋しいと思うことはあるけれど、それを最近のシーズンでも少しまた取り入れようとしていたわ。アリアは女優としての私を形成してくれた。長年ずっと自分自身の一部を投影しようとしてきたの。彼女のようなキャラクターを演じることは、今後は多分ないでしょう。自分のやってきたことをとても誇らしく思うし、きっと彼女のことが恋しくなるでしょうね。

—若手女優としてこのような役を与えられたわけですが、今後の作品選びに影響を与えるでしょうか?
MW:そうね。「これは酷い」と思うような脚本を読んだわ(笑)。

ST:私達にとって初めて出演した作品だったのだけれど、最高の脚本家、プロデューサー、そしてキャラクターに恵まれ、初めての演技で力強い女性キャラクターをやらせてもらえたので、他の脚本を読んでいて「なぜこのキャラクターはこんな風に描かれてしまうの?」と思ったりするわ。

MW:そうね。

ST:「なぜこれと、これと、これを入れないの?なぜこんな構造になっているの?」なんて思うもの。

MW:ストーリーが複雑ではないものがあるわ。映画だとすべてを1時間半にまとめなければいけないから少し違うものだけど、時に台本が30ページに及ぶほど長いのに「どんでん返しがない!」というものもある。驚かせてくれるものに出会うというのは時には難しいものね。それはこの作品が常にやってきたことだった。優秀な脚本家でなければそれはできない。そうでなければ、ただわけがわからないものになってしまうだけ。信じてもらえる内容ではなく、単にショッキングにしたいからというだけのものとなる。読みながら息を呑むような作品を常に求めているの。

—「ゲーム・オブ・スローンズ」が終わってからお2人はどうされていたのですか?他の映画、テレビシリーズ、舞台などに出演の予定はありますか?
MW:私はサイコスリラーの作品に出演するの。私のお気に入りのジャンルだからね。

ST:私もそうよ。

MW:怖い映画を観るのが大好きなの。

ST:私もよ。

MW:実はとても良い作品なの。怖いけれど、とても複雑な物語で、どんでん返しがあるのよ。意外な展開があるストーリーが大好き。キャラクターの描かれ方がとても興味深いと思う。キャラクターが素晴らしければ、それがどんなジャンルでも構わない。共演者と一緒にとてもマジカルなものを作っていくことができる。これにはとても興奮しているの。でも、少しお休みをもらうのも良いものね。髪を伸ばせることもとても気にいっているわ。

ST:私もそうよ。今はオフを楽しんでいるわ。これは実はとても重要なことで、過去10年間、ずっとこの作品に出演してきて、オフの時期に別の仕事を探そうとしてきたれど、今、オフをもらえて、普通のスケジュールで普通の生活ができて、平凡な日常を送ることができることが嬉しいの。そういう経験が、後に役者として自分の糧になると思うからね。

MW:同感ね。

ST:ちょうどある作品のプロデューサー兼主演を務めることを決めたばかりなの。

—おめでとうございます。
ST:ありがとう。それについてはまだあまりお話しできないけれど、とても興味深いものよ。すべての要素が詰まっていて、それぞれが皆素晴らしい作品を作るのに欠かせない要素なの。とても興奮しているわ。

MW:作品の大事な部分にあなたが携わるんだものね。

ST:そう、すべての中で最も重要な要素よ。

—あなた以上にご自分のキャラクターのことを知っている人はいないのではないかと思いますが、年々、キャラクターに対して自分のものであるという思いが強くなっていくということはあったのでしょうか?
MW:それは確かね。

—キャラクターの辿る運命に意見を言うなどということもありましたか?
MW:キャラクターの展開に意見を言うことはあまりなかったけれど、第二章か第三章の頃、デヴィッドとダンが私達を念頭にキャラクターを書いていたわ。私達の演技に沿って書いていたの。「ここはこういう風に展開するべきだ。キャラクターはこういう風にならなくてはいけない」と言って、私達がそのセリフを言うのを想定して書いていた。というわけで、シリーズが進んでいくに連れ、私達役者たち誰もがデヴィッドとダンにそれぞれのキャラクターについて影響を与えたの。

MW:特に新しい監督が次々とやってきて、様々なことが変わっていったので、「私は自分の役のことを知っている」と思えるのは良かったわ。

ST:その通りね。

MW:あれは良かったわ。

ST:常に自分が何をすべきか分かっていた。準備などいらなかったもの。

「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」
12月4日(水)ブルーレイ&DVD 発売! 

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■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ 最終章 DVD コンプリート・ボックス ¥10,000 +税
■レンタル ブルーレイ&DVD Vol.1~5 ※Vol.1 のみ2話収録

「ゲーム・オブ・スローンズ」コンプリート・コレクション&コンプリート・シリーズ 12 月4日(水) ブルーレイ&DVD 発売


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<ゲーム・オブ・スローンズ 公式サイト>
http://www.gameofthrones.jp 
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

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※R-15:本作には、一部に15 歳未満の鑑賞には不適切な表現が含まれています。

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