この地域の文化を知ることが出来る新疆ウイグル自治区博物館にやって来た。外観は非常に新しく整っていて、たくさんの親子連れや観光客が訪れていた。
新疆ウイグル自治区博物館には、有名な「楼蘭の美女」が眠っている。この「楼蘭の美女」は、およそ3800年ほど前の人とされているのだが…そう、ミイラだ。
1980年に発見され、その当時は世界中の新聞やメディアで報じられたそうだ。2005年にNHKの「新シルクロード楼蘭四千年の眠り」で発掘の様子が放送されたこともあるので、知っている方は多いのではないだろうか。
また、ここには「楼蘭の美女」だけではなく、数体のミイラが保管され展示されていた。(この類の画像が不得意な方は閲覧にご注意ください)
ついに「楼蘭の美女」と対面した。
残念ながら、発掘から数十年経ち、その間に黒く変色してしまっていた。しかしその骨格ははっきりと、彼女が西洋系の人物であることを物語っていて、身長は157cmほどあったのではないか(今は152㎝)と言われている。
そしてこちらも3800年前の女性のミイラ。変色がまだそこまで進んでいない。長いまつ毛もそのままだ。
子どものミイラ。
まるで生きているかのような表情は、とても数千年の時の流れを感じさせないほどはっきりとわかるようになっていた。身体は布に覆われている。
そしてこちらは約2800年前のミイラとされている。
女性と男性、そしてその間には、こどものミイラが。身に付けている装飾品から、裕福な家庭の家族ではないかということだ。
「楼蘭の美女」は3800年前、こちらは2800年前ということでおよそ1000年の差があるが、こちらの男性のミイラは穏やかな表情がしっかりと確認でき、遠目で見ると眠っているかのようだ。
そしてさらに時代は進み、唐代1300年代の将軍とされるミイラも展示されていた。身長は180cmほど。
この何千年もの時を超え眠り続けるミイラたちに見入っていると、どこからともなく「そのままの姿でミイラになりたければ、ここに来るといいよ。砂漠はとても乾燥しているからすぐに美しいミイラになりますからね」との談話が飛び出すが、とっさのことでリアクションに困った。
そのほかも博物館の中には沢山の展示品が収められている。
とても美しい衣装の数々。
さらにこちら。
唐風の出土品や、衣装や顔の表情はまるで西洋風(ロシア方面もちょっと入っている?)のものなど、さまざまだ。そして、どこかとても愛らしくて明るい印象のものが多い。
これらの出土品を見れば、この土地がいかに何千年もの間、西洋と東洋の文化が交錯する豊かな文化の土地であったかということがわかる。
Trip.com 新疆ウイグル自治区博物館
https://jp.trip.com/travel-guide/gspoi/urumqi/xinjiang-uygur-autonomous-region-museum-78644