「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」発売記念カウントダウンインタビュー<第10回>リアム・カニンガム編

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海外ドラマ史上最高傑作と称された「ゲーム・オブ・スローンズ」。今年2019年12月4日(水)には「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」のブルーレイ&DVDが発売、同日には、特別仕様 豪華ボックス コンプリート・コレクションも発売されます。
この発売を記念して、キャストのスペシャルインタビューを毎日お届けする「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」カウントダウン・インタビュー企画。十日目となる今回は、ダヴォス・シーワースリアム・カニンガム​のインタビューをお届けします。

—ダヴォスはメリサンドルを許したのでしょうか?
彼がなぜそんなことをするんだ?どうやって彼女を許すというんだい?一体、何のために?僕のためにケーキを持ってきてくれたわけでもないだろう。花やチョコレートを持ってきたわけでもない。何もないじゃないか。電話してきたわけでもないし、手紙も書いたりしなかった。今度あったらぶっ殺してやる。そう引用してくれて構わないよ。

シリーンは彼の最愛の人だった。「良い子で優しかった。それなのにお前は殺してしまった!」というセリフに演技はいらなかったよ。ダヴォスが愛した子供だったというだけでなく、あんな酷いことを純粋無垢な子にするなんて。我々が戦う相手と同等に悪い人間になってしまう。それに関してはすべてが間違っていた。だから彼が許すことはないだろう。
 

—セットから何か持ち帰りましたか?
(メリサンドルのネックレスの話で)アムステルダムで1つ盗まれてしまった。展覧会のことを覚えているかい?誰かがマネキンから外して持っていってしまったんだよ。何年も前に起きたことだ。

僕はたくさん盗んだよ。盗難品で新居を一杯にしなければならなかった。それは冗談だけど(笑)、ブラックウォーターの戦いで指が吹っ飛んだが、指を入れる袋をもらった。カリス(・ファン・ハウテン/メリサンドル役)が怒っている時に、手袋を外してこんな風にして「カリス?」と言って見せると、なぜか彼女は笑い転げていた。彼女に向かって中指を立てようとしたんだが、中指のところが縫ってあったのを忘れていたんだ。だからうまくいかなかった。そんな手袋ももらった。衣装部の代表アレックのところにいって、「第三章で指が吹っ飛んだ後、袋をつけるのか?」と聞いたところ、「いや、それはもう終わったから、持って帰ってもらっていいよ」と言われたんだ。「もらって良いの?」と聞くと、良いと言われた。ところが彼らがそれを探しても、どこかに行ってしまっていてなかった。ところが4年後、ある日アレックがやってきて、ぽんっとくれた。「一体何処にあったんだ?」と聞くと、物を移動させていた時、箱の一番下に入ってしまっていたと言っていた。というわけでそれをもらったんだ。それから鹿の人形を2つもらったよ。シリーンに作ってあげた鹿の人形と、ここにいる酷いやつが子供を焼いた時の焼かれたバージョンだ。それ以外に何を盗んだかな。ブレーヴォスのお金、ドスラクのフルサイズの剣もそうだった。ちゃんとしたバージョンだよ。たくさんのものを持ち帰ったんだ。ネットオークションで金儲けができるというわけだ。たくさんあったよ。

—シーズンを振り返って、あなたのベスト・エピソードはありますか?
多分自分が出ていない回だろうな。我々の頭はエピソードではなく物語を追うようになっているからで、キャラクターとしてそういう考え方はできないんだ。そう言う理由でエピソードという風には考えないという贅沢さはあるね。「あのシーン」という風に聞いてもらわなければならない。視覚的には「落とし子の戦い」(第六章 第9話)が素晴らしかった。20分間のシーンのために、25日間かかったんだが、あの撮影は難しかった。怪我をする可能性もあったし、僕は危うく殺されそうになった。ところがその結果を見ると、衝撃的だった。ただただ素晴らしかったね。美しい映像製作だ。「ここにはユーモアのセンスが必要だ。これは撮影が困難だぞ」という思いがある。というのも、撮影というのは、状況が困難になればなるほど、雨が酷くなればなるほど、寒くなればなるほど、作品は素晴らしいものとなる。不思議なものだね。その数式は不思議なんだ。あるシーンを頭の半分では嫌だと思っていても、もう片方がとても気に入っている。やった甲斐は大いにあったね。そういうのがいくつかあった。

—ダヴォスはファンの間で人気が高いですが、それは彼がこのドラマの道徳的指針だからでしょうか?それともあなたが演じているからでしょうか?
それは僕が演じているからだ。全ては僕のおかげだ。ダヴォスとは一切関係ない(笑)。そうだったら良いがね。不思議なものだが、彼は道具でしかない。彼はオーディエンスの代弁者だ。曖昧さがある場合、彼がやってきて「お前たち、そんなことをしてはならない。それは間違っている。どうかしているぞ」と言うと、ソファの上で観ている人たちの多くが「ダヴォス、あいつらになんとか言ってやれよ」と思っている。彼は 分別、良識において皆が頼りにしている男だ。それからまたシリーン・バラシオンやリアナ・モーモントと彼の関係は…。彼はああいった純粋さ、持って生まれた良識が好きなんだ。そしてそれはメリサンドルの良い引き立て役でもある。スタニスとのことでも、2人は同じ役割を担っている。どちらも彼を玉座へと導こうとしている。ただその手法が異なるというだけのことだ。

—シリーズを通して、撮影で最も大変だったのはどのシーンでしたか?
そういうのがなければ、自分の仕事をちゃんとやっていない証拠だ。我々はそういうのを観るのが好きなものだから、すべてが難しくあるべきだ。いつもこういうんだ、「ドラマとはつまらない箇所を取り除いた人生だ」。だからみな、何時も難しかった。「ゲーム・オブ・スローンズ」のあるシーンが始まったら、リラックスしていい。(脚本の)半ページ分などではなく、少なくとも3~4分は同じところにいるからね。「お前に会いたいと言っている」「わかった。今から向かう」と言って、コートを着てその場を去る。大概は危険な情報が明らかになるとか、誰かが死ぬといったことだが、分かるかい?集中しなければならない。1日の終りに仕事をしているといつも、役者として頑張ったと感じたものだ。

自宅に戻り、シャワーを浴び、軽く夕食を取る。そしてとにかく就寝する。ほとんどの日、肉体的にも精神的にも疲れ切っている。それでもそういった理由のために働くわけで、それによって観る価値のあるものになるんだ。役者としてそういうのをうまくものにしなければならない。ほとんどの場合、ぎりぎりのところでやっているんだ。

—個人的にどの死が最も悲劇的で、どの死が最も楽しかったですか?
楽しい死って(笑)?ジョフリーの死は楽しかったね。でも彼がいなくなってしまったのは寂しかった。彼は本当に良いやつだった。いや、キャラクターは酷いが、演じたジャック・グリーソンは素晴らしいんだ。素晴らしいキャラクターだったね。

面白いもので、人々はまるで「ジョフリーを殺せ」と書かれたTシャツを着て、バナーを持っているんじゃないかと思えるほどだ。そして彼が死ぬやいなや、翌週には「彼を生き返らせることはできないのか」と言われた。人々は彼を憎むのが大好きなんだ。彼は憎むには最高の人だった。彼を憎むのを楽しんでいた。最高だね。

—ご自身のキャラクターが最終章まで生き残ると思っていましたか?これでおしまいだと思われた事はありませんでしたか?
それは分からないものだった。ショーン・ビーンがいなくなってからというもの、安全な者など誰一人いなかった。プロデューサーの機嫌を損ねるのを誰もが恐れいていた。3シーズンもの間、彼らと目を合わせないようにしていた(笑)。

—自分たちより先にスタニスが死んでしまう展開は予想していましたか?
全く分からなかったよ。脚本をもらうまでは、どうなるか一切教えてもらえないんだ。それはシリーンも同じだった。読んだ時、「冗談じゃない」と悲しみで一杯になった。そういうセリフは何回か読み返した後、「なんてこった」と思うものだ。ドラマ的にはそれは悲惨だった。彼女との共演はとても楽しかった。彼女は楽しい子なんだ。それが自分から奪われてしまう。共演するのが楽しい相手が死ぬと、キャラクターに対して可哀相に思うのと同時に、一緒に仕事をするのが楽しい相手を取り上げられる自分も可哀相になる。二重の苦しみなんだ。スタニス役のスティーヴン(・ディレイン)が去ったのも辛かったよ。スティーヴンとのシーンはどれも最高に楽しかった。

—スタニスが死ぬと知った時、どのように感じましたか?
彼はいなくなってしまったのか?バスのチケットでも渡されて、アトランティスにでも行ってしまえとでも?そのようなシーンを観るのはこれで最後だ。ジョン・スノウその他のキャラクターたちが一体どんな運命なのか、さっぱり分からなかった。原作は読んでいないが、かなり違う内容だと思うしね。
 

—あなたが体験なさったことの中で何が一番恋しいと思われるのでしょうか?
ウェスタロスは自宅から車で2時間ほどのところにあるということを忘れてはいけない。ドラゴンストーンの撮影はバンブリッジのサテライト・スタジオでやったので、アイルランドの国境の南ダブリンの自宅から車で 45分で通勤できた。これは嬉しかったね。シーズンの初めには、「さあ、また始まるぞ」と思う、あの安心感だ。脚本が素晴らしいと分かっていて、参加するのが心から楽しかったものだよ。撮影初日、誰もが自分史上最高の仕事だと分かっている。これはある意味、少し悲しいことでもあるがね。でもそれと同時に、仕事をしていて、最高のクルー、最高の品質のプロダクション・デザイン、最高の脚本、最高のキャスト陣だということを認識していた。そしてこういうのは永遠に続くものではない。あそこまでのレベルを維持し、簡単にやってのけているかのように装うのは誰にとっても難しいものだ。短期間やることは可能だが、ダン(D・B・ワイス)とデヴィッド(・ベニオフ)のように彼らの人生のうち12年間以上の年月ずっと続けていくというのはすごいことで、その一員であることが誇らしい。

士気は常に高かった。仕事の環境はすばらしく、クルーは優秀だ。世界中のクルーが「ゲーム・オブ・スローンズ」と履歴書に書けたら良いのにと思っている。それはクオリティを証明するものだからね。

—共演者と未だに連絡を取り合っていらっしゃるのでしょうか?
我々の間にはチャットグループがあるんだ。その名前を言うわけにはいかないがね。
 

—お互いにひたすら書き続けるのですか?
カリスが虐めてほしいと思っているだろうなと感じる時はいつでも、電話で「私が相手をしてやる」といって、彼女が調子に乗らないように罵ってやるんだ。

「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」
12月4日(水)ブルーレイ&DVD 発売! 

■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ 最終章 ブルーレイ コンプリート・ボックス ¥11,818 +税
■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ 最終章 DVD コンプリート・ボックス ¥10,000 +税
■レンタル ブルーレイ&DVD Vol.1~5 ※Vol.1 のみ2話収録

「ゲーム・オブ・スローンズ」コンプリート・コレクション&コンプリート・シリーズ 12 月4日(水) ブルーレイ&DVD 発売


■【300 セット限定生産】特別仕様 豪華ボックス ゲーム・オブ・スローンズ<第一章~最終章> ブルーレイ コンプリート・コレクション ¥72,727+税


■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ<第一章~最終章> ブルーレイ コンプリート・シリーズ ¥42,727+税
■【初回限定生産】ゲーム・オブ・スローンズ<第一章~最終章> DVD コンプリート・シリーズ ¥34,545+税

<ゲーム・オブ・スローンズ 公式サイト>
http://www.gameofthrones.jp 
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

Game of Thrones (c) 2019 Home Box Office, Inc. All rights reserved.
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※R-15:本作には、一部に15 歳未満の鑑賞には不適切な表現が含まれています。

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