旅チャンネル『離島酒場』三代目新旅人”海のない島育ち”田中要次スペシャルインタビュー!

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各地の離島を訪ね、島の自然や人と触れ合い、島内でのコミュニティの場でもある居酒屋へ。
離島ならではの酒、肴を味わう旅チャンネルの紀行番組『離島酒場』が好評放送中だ。

 

今回は、2019年11月16日(土)の放送から登場する新旅人・田中要次さんにお話を伺った。
最近ではドラマや映画、舞台のみならず、旅番組でもご活躍中の田中さん。今回訪れた礼文島の旅では、早速島旅ならではのハプニングもあったようで・・・。
数日後、徳之島への旅に出かける田中さんに、ご自身の好きなお酒や趣味について、今後の旅について楽しく語っていただいたインタビューの様子をお届けしよう。

 


#25 礼文島編より

—–「離島酒場」は”島で飲むだけの番組”だそうですが、オファーを受けた時はどう思われましたか?

島で飲む”だけ”っていうのが気に入りました。”だけ”でいいんですか?自由にさせてもらいますよ?!って思いました(笑)。

 

—–実際、本当に自由だったんですか?

そうはいっても撮影時間は短いので、会える人や寄れる店も限られていますが、まだまだ知らない島に知らない食材、知らない料理があるんだなあ、ってことを実感しましたね。

 

—–飲むことはお好きですか?

好きは好きですが、銘柄や味の蘊蓄を語れるほどではありません。
料理に関しても、前に何でも料理できる人の役をやっていましたけど(笑)、実際は料理が得意なわけではないですし。島の人との出会いに期待しています。面白い人に出会いたいなあと思いますね。

 


#25 礼文島編より

 

—–今回どんなお酒を飲まれましたか?

今回礼文島と利尻島が共同で作った地酒をいただいたんですが、そういうのっていいなと思います。ご近所だとライバル心むき出しのところもありますけど(笑)、共同で作ったとなるとどういう風に生まれたのか、その歴史を知ることが出来たのもよかった。歴史と一緒にお酒を嗜めたら嬉しいですね。
昆布焼酎も飲みました。利尻の酒場だったかな。

 

—–普段はどんなお酒を飲まれますか?好きなお酒やおつまみは?

本当に今一番好きなお酒は、ベルギーのランビックというビール。酸味があるんです。気に入って買いに行ったんですが、酒屋さんでも隅っこに置かれているような、あまりメジャーではない銘柄のようで、日本でもあまり見かけませんね。
普段はオーソドックスにビールを飲んでレモンサワー。酸味のあるものが好きなので、ゆっくり飲むときのおつまみはピクルスとか漬物が好きです。

 


#25 礼文島編より

—–今回板ウニを召し上がったそうですが、いかがでしたか?

板ウニについては知らなかったんですが、場所によって味が違いました。訪ねたお店の板ウニは全国からも注文が入っているそうで一番美味しかったです。家によって漬物の味が違うように、作る人によって塩加減の違いがあるようです。

 

—–生ウニを加工するのはもったいない気もしてしまいますが、生ウニとどう違ってくるのでしょうか?

ウニ自体そのままだとぬるっとしていて、味もそれほどついていないですが、板ウニは塩で挟むことによって味付けもされていて、水分が抜かれるのでウニ自体の成分も濃厚になるように思います。口に残るしみわたる風味が生ウニとは違いますね。
あれ、番組でなんでこういうこと言えなかったんだろう・・・食レポって難しいですね。その時は美味しいとしかいえないですよ。思い出して言うほうがいいこと言えるんですね(笑)。

 


#25 礼文島編より

 

—–離島ならではの旅の良さはどこにあると思いますか?

この番組でも行っていた青ヶ島もですが、島から出てどこかに行くというときに、朝飛行機や船が出ないとなれば1日動けなかったりするんですよね。タイトな生活のテンポでは絶対島に対応できない。こちら側からすれば、予定通りに行って帰ってこれないかもしれないスリリングな場所ですが、島の人からしてみれば当たり前のこと。そういう島の人の感覚が羨ましかったりもします。予定が1日ずれても気にしないような。時間に対しての大らかさがないと生きていけないだろうな、と思います。
あと、その島でしか味わえないものに出会えると嬉しい。礼文島に行ったとき、お店の大将が「たちかま」という蒲鉾のようなものを出してくださって、これも持ち帰りたかったんですがダメだった。やっぱり食べに行くしかないんです。毎年1回東京から食べにくるというご夫婦もいました。
今は流通が発達しているから、ここでしか買えないと思って買ってみても千歳空港で売っていたりするとちょっと悲しい気持ちになるじゃないですか(笑)。だから本当に島でしか手に入らないものに出会いたいです。

 

—–番組で楽しみにしていらっしゃることは?

島にいる素敵な方や面白い方の話を聞きたいなあと思います。
僕も田舎から出てきた人間ですから、島から出たいと思ったことはないんだろうかってつい気になってしまうんですが、皆さん誇りを持って暮らしていらっしゃる。「こんなに美味しいものがあって、こんなにいい景色があるんだからどこにも行きたくないよ」と言われたらたまらないですよね。そういう島の魅力を聞いていきたいですね。まだまだ知られていない料理や景色がありそうな気がして。誰も知らなかったものを知りたいですね。

 


#25 礼文島編より

 

—–“島で飲むだけ”の番組といいつつ、心がけたことや気にかけたことはありますか?

ここ数年、旅番組の出演が増えましたが、最初は、台本があったり、放送とは違う順序で撮影する、いわゆるドラマのような進行に抵抗がありました。「嘘つきたくない!本心じゃないことは言いたくない!」って葛藤していたんですが(笑)、仕方のないこともあって、折り合いをつけながら今に至るという感じですかね。
今回も、台本を見てびっくりしました。すごくちゃんと書かれていたので「この通りやらなきゃいけないの?!」と正直ビビったんですけど、実際の現場では、行く場所以外自由だったので、喜んでやらせていただきました(笑)。

 

—–今回の旅で面白かったエピソードがあれば教えてください。

ロケが終わった翌日、朝一番の飛行機で利尻島から千歳空港に飛ぶはずが、欠航になってしまって。
船は稚内まで出ているんですが、稚内をまわってから移動すると、その日のうちに東京に戻るのは難しい。札幌でもう1泊しないといけないかなあ・・・と思っていたら、時刻表マニア歴30年のこの番組の構成作家さんが、北海道からは遠回りでも利尻島から礼文島、稚内にフェリーを乗り継げば、稚内から飛ぶ羽田空港の直行便に乗れることを編み出しまして。普通なら、予定の便が欠航したことによって遅れてしまうところを、予定よりもっと早く東京に帰ってこられました(笑)。
予定通り帰れるかどうかもわからないっていうのは島旅の醍醐味ですよね。この番組は始まったばかりですが、もしかしたら島から帰ってくるまでを表現したほうがおもしろいんじゃないかって(笑)。さあ、どうする?また飛行機が飛ばないぞ!みたいな。予定より早く帰って来られて、「おー!すげー!!」って。最後盛り上がりますよ(笑)。

 


#26 徳之島編より

 

—–今後こんな酒場に出会ってみたい、っていう酒場はありますか?

それこそ、僕がかつて演じた、どんなメニューでも作ってくれるバーのマスター。たまに飲食店の店長さんとかで「あのドラマを見てこの世界に入ったんです」「あなたに憧れて入りました」って言ってくれる方がいるんです。一回本物に会いたいですね(笑)。
実際プライベートで「あるよ」って言われることもあります。僕に言わせるのではなくて、僕に向かって言ってくる方がいますけど、使い方間違っているような・・・ (笑)。

 

—–田中さんは長野県ご出身で、”海なし県”と言われてしまうこともありますが、島に対しての憧れやイメージはありましたか?

「”海なし県”って言いますけど、僕は一応”島出身”なんで」って言っているんです。最寄駅が”木曽福島”っていう駅で、母の実家近くのバス停が”島”っていうんです。だから僕はこの番組に導かれたのかなと(笑)。”海なし県”と呼ばれる場所で”島”という地名のある場所で生まれ育って、島をめぐることになった。今後島に行くときは、”海のない島育ち”というのをキャッチフレーズにしたいと思います(笑)。
確かに、僕がいつも窓から見ていた世界は360度山だったわけで・・・。島は突端に行けば360度ほぼ海が見える空間があって真逆の世界ですから、何かに囲まれているのとは違う解放感と孤独感がありますね。
島がこんなにあるのも知りませんでした。4000くらいある島の中で人が暮らしているのが400島、僕はそのうちの10数島しか行っていない。「そこも行ってきたの?よく行きましたね」って言われるくらいの島に行ってみたいです。

#26 徳之島編より

 

—–利尻島、礼文島の方々のお人柄はいかがでしたか?

皆さん気さくですよね。ちょっと人見知りなところもあって、最初テレビの撮影だというとあまりいい顔をされないんですが、接すると「なんだ、全然ウェルカムじゃないか!」というような感じを受けました。

 

—–青ヶ島は番地がなかったり、信号も一つしかないということがありましたが。

信号機って大体学校のそばにあるんですよね。将来子どもたちが信号がある町で暮らしたときに困らないように今から覚えてもらうために。
島の信号ってすぐ変わりますよね。信号機のボタンを押すとすぐ黄色になる。「ほら、すぐ変わる!」って。島に行くと大体押しています(笑)。

—–島でお気に入りの場所はありましたか?

高台や島の突端は、やはり絶景でした。
あとは、岩にそれぞれ名前がついているんです。角度によって猫に見えるという由来で「猫岩」っていう名前がついていたりして・・・。
あ、島と言えばネコ!ネコにまみれたいですね(笑)。意外とネコの島って言われて行ってみると自分の想像が大きすぎて「大していないじゃん!」って。奈良の鹿のように360度ネコに囲まれてみたいです(笑)。

 

—–ご趣味がカメラだそうですが、写真がお好きな方にオススメしたいスポットは?

島の景色はスケールが大きすぎて1枚では収まらない。パノラマや動画で撮影したり、ドローンを飛ばしたくなりますね。島の形がどうなっているのかとか。本当はドローンにつかまって飛びたいくらい(笑)。

#25 礼文島編より

—–撮影に使われていない場所で、気になったスポットはありましたか?

展望台を見ると行きたい衝動にかられます。違う番組では立ち寄るたびに展望台に寄ったりします。高いところが好きなのかな。
普通の目線では見ることが出来ないものを見つけたいです。カメラにしても、立ったり座ったりして撮影したものは誰が撮っても同じように写りますが、俯瞰で見たり低いところから見上げると違った場所に見えるように、名所と言われる場所でも違うアングルで撮れたら面白い。岩にしても、朝と夕方で太陽の当たり方が違えば全く違って見えるので、本当なら、ずっと1か所に粘っていたいくらいですね。なかなかそうはいかないですが(笑)

 

—–旅に必ず持っていくものはありますか?

やっぱりカメラですかね。
あとは、別の旅番組で立ち寄った神社でいただいた御朱印帳。こういうものっていただくと埋めたくなりますよね(笑)。最初の頃は持ち歩いて時間があったら寄りたいなと思っていたんですが、そちらの旅番組はそういう楽しみ方をすると視聴者に怒られる感じがあって最近あきらめてます(笑)。最初の頃は、鳥居があれば祈願しようって手を合わせていたんですが、最近はその余裕すらなくなって・・・。ちょっと違う趣旨の旅番組なので、離島酒場ではゆっくりさせてもらっています(笑)。

 

—–プライベートで旅行をするなら行きたい場所は?

行ったことのない場所に行きたいですよね。オーロラもアフリカも行ったことがない。
例えば、ペルーにいってもナスカの地上絵を見ずに帰るような仕事もありますから(笑)。未練を残して帰ってくるので、もう一度行きたいです。
一回行ったところだと、チリから空港に向かっているときにUFOが来たくらいの大きい発光体を見て、写真を撮りまくりましたが、どうやら星なんですよね。同じ地球上でも、日本では見ることが出来ないくらい近い距離で見ることが出来ました。地球の真裏で、夜空ですらサイズが違うような。もう一度確かめてちゃんとカメラに収めたいですね。

 


#26 徳之島編より

 

—–次回は徳之島での撮影だそうですが楽しみにされていることはありますか?

国鉄の職員時代に徳之島出身の方と働いていたんです。僕より前に退職されて名古屋市内で仕事をされていたようですが、音信不通になってしまって。徳之島というとどうしてもその方を思い出してしまいますね。
出来ればその方が島に戻って暮らしているところに偶然出会ったりできたら嬉しいです。せめて知り合いの方でもいいんですが手がかりが見つかるといいですね。それも「離島酒場」で立ち寄った店で偶然話が聞けたら面白い。
島にその方と同じ苗字の人がいっぱいいたら?それ、面白いですね(笑)。国鉄に入った人も100人くらいいるよ、なんて言われたりして(笑)!

 

★旅チャンネル『離島酒場』★
#25 礼文島
2019年11月16日(土)午前9:30~ 他
#26 徳之島
2019年11月30日(土)午前9:30~ 他

『離島酒場』公式ホームページ
http://www.tabichan.jp/travelogue/ritousakaba

 

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